つみたてNISAの投資先として2本柱となっている「オルカン」、「S&P500」ですが何が違うのかご存知でしょうか。
人やメディアに勧められたから、盛り上がっているからなどの理由で投資していて実際中身については知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では意外と知らない、でも今更人に聞けないインデックスファンドの特に人気の投資先の中身についてわかりやすく解説します。
インデックスファンドとは?
インデックスファンドとは、日経平均株価やS&P500指数のような指数と同じ値動きを目指す投資信託です。
指数とは、株式市場全体の動きを表す指標です。例えば、日経平均株価は、東京証券取引所市場第一部上場銘柄のうち、時価総額の大きい225銘柄の株価の平均値です。
インデックスファンドは、この指数構成銘柄に機械的に投資することで、指数と同じ値動きを目指す運用を行います。
※定期的にリバランスと言われる、投資先の組入銘柄の変更が入ります。
例: 日経平均株価に連動するインデックスファンドに投資した場合、日経平均株価が10%上昇すれば、ファンドの基準価額も10%程度上昇することになります。
インデックスファンドのメリット・デメリット
メリット
まずはインデックスファンドのメリットについて解説します。代表的なメリットは以下の通りです。
- コストが安い
- 分散投資ができる
- 長期投資に向いている
コストが安い
アクティブファンドとは
アクティブファンドは、投資信託の一種で、ファンドマネージャーと呼ばれる運用担当者が、独自の調査や分析に基づいて、投資対象となる銘柄や投資比率を積極的に決定・運用することで、ベンチマーク(指標)を上回る運用成績を目指すものです。
インデックスファンドはアクティブファンドに比べてインデックスに機械的に投資するだけのため運用に掛かるコストが低い商品が多いです。アクティブファンドは指数を上回る利益を得るハイリスク・ハイリターンとなる商品が多く、ファンドマネージャーの人的リソースが必要となり運用コストが高くなる傾向があります。
分散投資ができる
投資信託であり投資先の銘柄が複数社になるため分散投資が可能となります。オルカンであれば全世界に跨る複数社に投資が可能です。
長期投資に向いている
インデックスファンドはリターンが少ないですが、市場の平均値を買うことになるので長期的に見ると着実に株価が上がっていくことになります。なので、多少の株価の下落があったとしても投資し続けることが重要になります。
デメリット
デメリットについては以下の通りです。
- 個別銘柄へ投資するよりも成績が劣る
- 長期投資が必要となる
個別銘柄へ投資するよりも成績が劣る
インデックスファンドは指数に連動して複数社を買付るため、どこか1社の株価が高くなったとしてもファンド全体的に見るとあまり成績が伸びないということがあります。個別株投資をする場合は、この伸びた1社の株のみを買付けておけば成績が明らかにインデックスファンドよりも優るということになります。
個別株に投資する場合はリターンも大きいですが、もちろんリスクも大きくなります。その点は学習をして十分な知識を付けてから投資するようにしましょう。
どちらに投資するのが正解なの?
オルカン、S&P500ではどちらに投資するのが良いのでしょうか。つみたてNISAではこの2商品が非常に人気がありますが、その違いや選ぶ際のポイントについて解説します。
オルカンとS&P500の比較
人気の高い三菱UFJアセットマネジメント株式会社のeMAXIS Slimシリーズの「全世界株式(オールカントリー)」、「全米株式(S&P500)」について比較して確認しましょう。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | |
---|---|---|
指数 | MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス | S&P500 |
信託報酬 | 0.05775% | 0.09372% |
地域 | 北米61% ヨーロッパ17% アジア9% | 米国のみ |
投資先銘柄数 | 約3000銘柄 | 約500銘柄 |
上位10銘柄 | MICROSOFT CORP APPLE INC NVIDIA CORP AMAZON.COM INC META PLATFORMS INC-CLASS A ALPHABET INC-CL A ALPHABET INC-CL C ELI LILLY & CO TAIWAN SEMICONDUCTOR MANUFAC BROADCOM INC (2024年3月29日) | MICROSOFT CORP APPLE INC NVIDIA CORP AMAZON.COM INC META PLATFORMS INC-CLASS A ALPHABET INC-CL A BERKSHIRE HATHAWAY INC-CL B ALPHABET INC-CL C ELI LILLY & CO BROADCOM INC (2024年3月29日) |
指数リバランス | 原則年4回 | 原則年4回 |
より分散が効いているのはオルカン
6割が北米株とはいえ分散が効いているのは「MAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」通称オルカンです。
筆者の考えとしては、つみたてNISAは「長期、分散、低コスト」を意識する必要がありますので、より分散が効いたオルカンを選択するのが良いかなと考えています。
もちろん構成銘柄の半数以上が米国であり、より成績を上げてリターンを増やしたければ「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を選択するのも問題ありませんね。要するに、分散をどこまで効かせるのかは個人の考え方の自由となります。
個人的には分散、長期積立、低コストをより厳密に考えるて「オルカン」一択で投資しています。
まとめ
この記事では以下について解説していきました。
- インデックスファンドは指数に連動して投資する投資信託のこと。
- コストが低いのがメリットだがリターンが低い傾向にある。
- オルカンは全世界株式、S&P500は米国のみに投資するインデックスを指す。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!