最近、資産運用という言葉をよく聞きますよね。
これからの時代、老後の生活資金を年金だけではまかなえないため、資産運用をして老後資金を用意しておこうといった考え方がスタンダードになってきています。
ですが、普段の生活ではあまり意識されてない方も多いのではないでしょうか。
筆者も1年前までは資産運用のことなど微塵も頭にありませんでした。
何十年も先の事ですし、今より使うお金も少なくなるので問題ない。そんな風に考えていた時期もありました。
しかし、二人目の子どもが産まれた時に、漠然とした将来のお金についての不安が出てきました。
このまま何も考えずに過ごすのがマズイと思い、資産運用をはじめようと決心しました。
資産運用って何をすればいいの?
お金を投資に回して運用しましょう。
そのために、まずは資産運用について理解を深めることが重要です!
しかし、資産運用にはリスクも伴います。どのようなリスクが存在するのか、リスクが生じる要因は何なのか、それに対してどのように対策を立てればよいのか、といったリスク対策についても検討する必要があります。
そして、資産運用を上手く行うためには、必要な知識とスキルを身につけ、戦略的に投資を行うことが求められます。それを可能とするための基礎知識、市場の動向を理解するための方法、投資戦略の考え方、そして法律や税制について学ぶことで、資産運用の道筋が見えてきます。
この記事では以下4つのポイントについて解説します。資産運用の理解を深めることで、老後の不安が解消できる可能性があります。
- 資産運用の目的と必要性について理解する。
- 資産運用の方法を理解する。(株式投資、債券投資、不動産投資、外貨投資など)
- 資産運用のリスクを理解して対策を検討する。
- 資産運用を行うための必要な知識とスキルを身に付け、戦略的に投資をする。
この記事が、資産運用を始めるきっかけになればうれしく思います。
資産運用の必要性とその理由
世の中の経済状況は常に変化しており、その最中で個々の経済状況を安定させ、生活を維持するために資産運用が求められています。これは、人生に必要なあらゆるリスク(不確実性)や不安に備えるための手段であり、増えた資産で生活の向上を図るためにも重要と言えます。
資産運用の必要性について、大きく三つの理由があります。
一つ目に、安定した生活を送り続けるためには、資産運用によって労働収入以外の収入源を確保することがあげられます。これは、「人生100年時代」に突入し、高齢化社会が加速する現代において、年金だけでは生活を維持し続けることが難しくなってきているからです。
二つ目の理由は、インフレを乗り越えるためです。貨幣価値が下落するインフレによって、現金をただ持っているだけではその価値は徐々に低下します。そのため、資産運用により金利等で収益を上げていくことで、購買力の低下を防ぐことが可能になります。
三つ目の理由は、夢や目標を達成するためです。何か新しい事業を始めるときや、夢を追いかけるときには、初期投資や資金調達が必要となります。自己資本を増やし、その資産運用によって得た利益を元手に、自身の夢を追いかけられるというわけです。
以上から、資産運用は現代社会において避けては通れないものと言えます。投資にはリスクも伴いますが、理解した上で適切な戦略を練ることにより、そのリスクも最小限に抑えることが可能です。
資産運用とは
資産運用とは、あらかじめ保有している資産を元手に、それを投資または他の方法で増やす行為のことを指します。具体的な手法としては、株式投資、債券投資、不動産投資、外貨投資(FX)などが存在します。これらにより手元の資産を有効に活用することが目的となります。
保有している資産をしっかり運用するためには、市場の動向を理解することが不可欠です。例えば株式投資の場合、経済の動向や企業の状況を見極め、上手くタイミングを計ることが重要となります。
資産運用においてはリスク管理も大切な要素です。投資対象が倒産した場合や価格が暴落した場合など、あらゆるリスクが存在します。そのため、リスクを少なくし、収益を最大化するには、資産を分散投資するなどの戦略が求められます。
最後に、証券会社を選ぶ際のポイントについては、以下の記事で詳細をご確認ください。
以上が資産運用の基本的なポイントです。これらを理解し、適切な資産運用を行うことで、あなたの生活の質を高めることが期待できます。
資産運用の目的
資産運用とは、手元にある資金をどのように運用し、どの程度の収益をあげるかを計画し、行動する活動を指します。その目的は大きく分けて二つです。
一つめは、将来の生活資金を確保することです。老後の生活資金や教育費の積立といった、具体的な目標金額と達成期限が決まっているものがこれに該当します。定期預金や生命保険といった安全性を重視した運用方法を選ぶことが多いでしょう。
二つめは、資産を増やすことです。こちらはリスクをとってでも大きな収益を狙う、積極的な運用を行います。株やFX、仮想通貨といった運用方法が考えられます。
ただし、FXや仮想通貨は投機性が高いと言われています。ハイリスク・ハイリターンのため、運用する際は十分知識を付けてからにすることを念頭におきましょう。
余裕資金の有無やリスク許容度、達成したい目標によって選ぶべき運用方法は変わります。そのため、自分自身の状況を把握し、リスクとリターンを天秤にかけて最適な運用方法を選んでいくことが重要となります。
それぞれの目的を達成するための具体的な運用方法、そのリスクとリターンについて理解し、自分に合った資産運用をすることで、安心した未来を手に入れることが可能になるでしょう。
資産運用が必要な理由
現代社会の中で、金融知識が主流となりつつあります。野菜を育てるのに無関心ではなすり代わりされるのと同じように、資産運用を意識しないと財政が劣化する事態を迎えます。資産運用が必要な理由はいくつか挙げられます。
資産運用の大きな目的は、インフレーション対策です。インフレーションにより、現金の価値は年々減少します。そのため、資金をただ預金に預けているだけでは、持っている資金の価値も次第に下がります。これに対抗するためには、現金を成長させるための手段が求められます。それが資産運用です。資産運用により資金の価値を守ることが可能となり、生活の安定にも寄与します。
労働収入に頼らない生活のためにも資産運用は重要です。サラリーマンではなく、投資家として生計を立てるためにも必要なスキルです。また、老後の費用も考慮すると、資産運用の重要性は増大します。老後は労働収入が減少するため、それを補うために投資を行うことで、資金的な安定感を手に入れることができます。
資産運用が必要な理由は以上です。一人一人のライフスタイルに適した資産運用を行い、豊かな生活を実現しましょう。
資産運用の方法とそのメリット
資産運用とは、お金を効果的に増やすための一連のプロセスや活動のことを指します。
最も一般的に用いられる資産運用の方法として4種類を紹介するとともに、それぞれどのようなメリットがあるかについても解説します。
- 株式投資
- 債権投資
- 不動産投資
- 外貨投資(FX)
これらは全て異なる特性とリターン、リスクを持っており、自身のライフスタイルや金銭状況、リスク許容度に応じて適切な運用方法を選ぶようにしましょう。
株式投資
株式投資とは、企業の株式を購入し、その企業の成長と共に得られる配当や株価上昇による利益を目指す投資方法です。
例えば、成長著しい企業の株を早期に購入し、企業が大きく成長した時点で売却することで、初期の投資額以上のリターンを得ることも可能です(キャピタルゲイン)。また、大手企業の株式を保有していると、定期的に配当金が支払われるため、一定の収入を得ることもできます(インカムゲイン)。
しかし、株式投資は企業の業績や経済状況に大きく影響を受けますから、失敗すれば元の投資金を失うリスクもあります。
キャピタルゲイン
保有している資産を売却して得られる売却差益のこと。例えば、株式を購入した時点の株価から会社が成長して株価が上昇したタイミングで売却することで得られる収益。
インカムゲイン
株式や債券などの資産を保有中に得られる収益のことです。 例えば、株式では配当金、債券では利子、不動産では賃貸することにより得られる家賃収入のことです。
債券投資
債券投資は、国や企業が発行する債券を購入し、一定期間後の返済と共に得られる利息、つまり利回りを得る投資手段です。債券投資は一般的に株式投資よりも安定したリターンが見込めると言われており、その穏やかな利益形成は投資初心者からも支持されています。特に国や地方公共団体が発行する国債や地方自治債は、破綻リスクが非常に低いため安全な資産運用と言えます。ただし、リターンが安定している分、大きな利益を期待するのは難しい面もあります。
不動産投資
不動産投資は、物件を購入し、売却による利益や家賃収入を得る方法です。資産価値が一定期間保持または増加する傾向にあるため、長期的な資産運用を考えている人に適しています。都市部のマンションや商業地等は需要が安定していて、安定した家賃収入が見込めます。しかしながら、物件の価値は立地条件や経済状況により変動します。また、管理費や修繕費等の維持費も考慮する必要があります。
外貨投資(FX)
外貨投資は、他の国の通貨を購入し、その通貨の価値が上昇すれば利益を得ることができる投資方法です。外貨の価値は、各国の経済状況や金利、政策などにより変動するため、それらの情報を把握し予測する能力が必要となります。また、24時間取引が可能なため、自分の都合の良い時間に取引できる利点もあります。ただし、為替レートの急激な変動によるリスクがあり、元本割れを経験する可能性もあります。
各投資方法のメリット
各投資方法はそれぞれに異なる特性とメリットを持っています。
高いリターンが見込め、また配当金による収入も期待できます。
安定したリターンが見込めるため、リスクを避けたい人には適しているかもしれません。
物件の購入による価値保持と家賃収入の二重のメリットがあります。
自宅でも出来る手軽さと任意のタイミングでの取引が可能な点が大きな利点です。
※これら各投資方法には、それぞれリスクも存在します。したがって、自分のライフスタイル、投資目標、リスク耐性を考慮した上で、バランスの良いポートフォリオを構築することが重要となります。
資産運用におけるリスクとその対策
資産運用には様々なリスクが含まれています。すべての投資には元本が減少する可能性がありますし、想定外の事情により投資計画が狂うこともあります。
リスクを理解し、それに対する対策を講じることで、投資の失敗を避け、目標に向かって資産を増やし続けることが可能となります。投資のリスクはさまざまな形で存在しますが、主なものを3つ挙げます。
投資の3大リスク
投資リスクには、主に3つのリスクがあります。
- 株価全体が下落した場合、投資が減少する市場リスク
- 投資対象の企業や国が倒産して元本が返ってこなくなる信用リスク
- 為替レートの変動により損失が発生する通貨リスク
投資にはリスクがつきものです。適切なリスクを取って投資することが必要です。
リスクへの対策
これらのリスクを避けるためには、以下の対策を行うようにしましょう。
- 書籍やセミナー、Youtubeやオンライン情報にて投資知識を身につける。
- 定期的に投資の状況を見直し、適切に資産配分を調整する。
- 株式投資が多すぎる場合、市場が下落したときのリスクを分散するために債券に投資する。
- 短期的に利益を追い求める無理な投資は避け、長期的な視点で投資をする。
知識をつけることは非常に重要です。知識がないことでリスク回避ができずに投資を失敗してしまう可能性があります。
「投資はギャンブル」ではなく、「知識を付けずに投資をすることがギャンブル」となります。
資産運用における必要な知識とスキル
資産運用を成功させるためには、基礎知識を身につけることはもちろん、市場の動きを理解し、リスクを管理する力も必要です。
また、投資戦略を立て、適切なタイミングで行動を起こす能力も求められます。さらに、投資には税金や法律が関係してくるため、それらの理解も必要となります。
資産運用の基礎知識
まず最初に、資産運用の基礎的な知識が必要です。
複利効果は資産形成の基本となります。また、裁量取引、投資信託、アクティブ型やパッシブ型、税制優遇制度についても知っておくべきです。
また、資産運用を進める戦略を決めておくことも重要となります。
資産運用にオススメの税制優遇制度については、あわせて以下の記事もご確認ください。
資産運用に必須の「複利効果」とは何か
金利の計算方式の一種で「単利」と「複利」があります。
単利は元本にのみ利息が発生します。長期的な投資であっても利息分が一定となります。
複利は元本+利益に対して利息が発生します。そのため、長期的には雪だるま式に利益が増えていきます。
投資方法の種類
ここでは資産運用に関わる投資方法の種類について、簡単にまとめています。基礎知識として覚えておきましょう。
投資方法 | 型 | 概要 |
---|---|---|
裁量取引 | アクティブ | 投資環境やテクニカル分析に基づき投資家の判断で金融取引を行うこと。 要するに自身の知識とスキルで投資する方法。短期投資向けの方法。 |
投資信託 | アクティブ | 投資家が預けたお金を運用の専門家が投資する。 目標指数超える成績を目指して投資するので、高リスク・高リターンな傾向となる。 高いスキルが必要なため、手数料が高いことが多い。 |
パッシブ | 投資家が預けたお金を運用の専門家が投資する。 目標指数に連動する成績を目指して投資するので、低リスク・低リターンとなる。 アクティブ型に比べて手数料が低い。 |
税制優遇制度とは何か
国が資産運用を後押ししてくれる、「少額投資非課税制度」(以下、NISA)というものがあります。
投資で得た収益に本来は約20%の税金がかかるのですが、NISAを利用して資産運用すれば非課税になります。
投資戦略の考え方
投資戦略を考えるためには、自身の目標とリスク許容度を明確にすることから始めてみましょう。長期投資にするか、短期投資にするか、積極的にリスクを取るか、リスクを抑えて安定的に資産を増やすかなど、投資戦略は人それぞれ分かれます。そして、その戦略に基づいて、適切な投資先を選び、投資を行っていきます。
資産運用を成功させるための戦略
資産運用を成功させるためには、しっかりとした戦略が必要です。投資の目標設定、リスク管理、投資のタイミング、適切な資産配分など、様々な要素を考慮した上で戦略を立てる必要があります。その上で行動を起こし、結果を見ながら戦略を見直すことで、より効果的な資産運用が可能となります。
投資の目標設定
投資を始める前に、まずは具体的な目標を設定してください。目標は、家を手に入れる、資産を一定額まで増やす、引退後の生活費を準備するなど、人それぞれ異なります。これらの目標が明確であればあるほど、実際の投資行動も明確になります。また、目標を達成したときの喜びも大きくなります。そのため、自分の理想的なライフスタイルや目指す生活を具体化し、それを目標として設定することが重要です。
リスク管理の重要性
リスク管理は、投資を成功させる一方で、投資失敗による損失を最小限に抑えるためにも重要な要素です。投資には常にリスクが付きまといますが、そのリスクを理解し、適切に管理することで、安定した投資結果を得ることができます。リスク管理の方法には、投資先を多様化することでリスクを分散させる方法、リスクを取りすぎないように投資金額を管理する方法などがあります。
投資のタイミング
投資のタイミングは、資産運用を成功させる上で重要な要素となります。市場が上昇している時に投資を行い、高値で売却することが理想的なシナリオです。しかし、市場の動向を正確に予想することは難しく、完璧なタイミングで投資を行うことはほぼ不可能とも言えます。そのため、投資は長期的な視野で行い、市場の一時的な動きに一喜一憂せず、自身の投資計画をしっかりと実行することが大切です。
適切な資産配分
投資先を複数に分け、バランス良く投資を行うことでリスクを分散させる資産配分は、資産運用における重要な戦略の一つです。株式、債券、不動産、外貨など、様々な投資を組み合わせて投資ポートフォリオを作り、それぞれのリスクを補完しながら利益を上げていくことが普通です。資産配分は自分自身のリスク許容度や投資目標により変わるため、自分に合った資産配分を見つけることが大切です。
まとめ
資産運用の必要性とその理由、方法とメリット、リスクと対策、必要な知識とスキル、成功するための戦略などを詳しく解説しました。この知識を身につけることで、着実に資産を増やす事が可能となります。
資産運用は貯蓄だけでは資産を守ることが難しい現代において重要なスキルといえます。インフレにより価値が下がるお金を、より価値の高まる形へと変えていくことが求められています。そのための具体的な方法としては、株式投資、債券投資、不動産投資、外貨投資などがあります。
しかし、投資にはリスクがつきものです。そのリスクを予測し、適切な対策を講じることが重要です。リスク管理に関わる知識とスキルの習得が求められますが、それは資産運用を成功させるための必要不可欠な要素でもあります。
お金の使い方を学ぶことから、資産運用への第一歩を踏み出しましょう。そして、節制ある消費と理知的な運用を通じて、豊かな生活を手に入れることが可能です。資産運用は、資産形成や生活の質の向上といった、あなたの人生を豊かにする大切な一部なのです。
以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました!